老朽化物件の建替えを検討するポイントは?
建替えを検討するポイントは?
アパート・マンション建替えを検討するポイント
前回のつづきです。
今回は、老朽化したマンションの建替えについて考えてみたいと思います。
まず建替えを検討するポイントをいくつか挙げて行きましょう。
〇昭和56年(1981年)以前に建てられたアパート・マンション
これは現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。いわゆる旧耐震基準で
建築されたマンションですので、地震によって倒壊するリスクがあります。
入居者に被害が出た場合は、大家さんの管理責任が厳しく問われることになります。
また耐震補強工事を行うと多額の費用が掛かりますし、築38年以上は経過して
いる訳ですので、これは建替えを検討していいかも知れません。
〇維持管理費(修繕費用)の増加による収益性
アパート・マンションは古くなればなるほど、修繕費が増加し家賃は値下がりします。
それでも空室率が増加していくようであれば、建替えも検討しなくてはいけないと
思います。
よく言われる目安としては、収入より支出が多くなった場合や総戸数の半分以上が
空室になった場合などです。
それと、もう一つローンが完済しているかどうかも大切です。
ローンを完済していない段階で、新たに借入れをし建替えをするのは、経営的に
大きなリスクを伴います。
〇現代のニーズにあった間取りや設備
外観だけではなくユニットバスや和室続きの部屋、キッチン、風呂、洗面台
間取りなどあらゆるものも老朽化しています。
これら内部の問題をリフォームやリノベーションで解決できるかどうか?
それに伴う費用負担に対して建替えるよりもメリットを生むかどうかです。
それから物件をインターネットで検索する時代ですが、リノベーションでは
築年数は古いままです。このマイナスを補えるだけの利便性のある立地にあるような
アパート・マンションなら検討してもいいと思います。
〇相続税対策として
老朽化した物件と多額の現預金や金融資産がある人で、相続対策を考えなければ
いけないという場合は、物件を建替えて預貯金を貸家建付地に変えて
節税対策をするというのは、十分に有効な手段だと思います。
その場合は、もちろん地域のニーズにあった物件を建てることは必須ですが。
また続きは次回に。