やむを得ない事由とは？

やむを得ない事由について

前回の不動産ブログで限定宅地について記事にしました。

分家住宅や大規模既存集落制度の許可を受けて建てた家は、限定宅地ですので

基本的に第３者に売却が出来ないということ、また売却が行えたとしても

買った人は許可が無ければ建て替えができないという内容でした。

しかし、本来第３者に容易に売却ができない限定宅地ですが、そこに

「やむを得ない事由」があれば第３者に売却が出来ます。

では、「やむを得ない事由」とはどういうことでしょうか？

・自己破産等経済的な理由から

・退職や転勤、離婚などでどうしてもそこを離れなければならない

・病気やケガでその家に住むことができない

・相続をしても、その家には住まない

・介護施設に入らなければならない

など、いろいろなパターンがあると思います。

私のお客様でこんな方がいらっしゃいました。

大規模既存集落制度を利用して２０年以上前に自宅を建て、その間に子どもたちは

成人し県外へ移住しており現在は、高齢の夫婦２人暮らしです。

今はなんとか車の運転ができるからスーパーマーケットへも買い出しに行けるが

それもあと何年できるかわからない。

そこで自宅を売却し街中のマンションへ移って、車なしでも病院やスーパーマーケット

に行けるようにしたいということでした。

これが「やむを得ない事由」に当たるのかどうかということです。

役所と交渉をしますと、先に引っ越しをするマンションの賃貸借契約なり売買契約が

結ばれるということが確定的であればやむを得ない事由にして、許可をしてくれると

いうことでした。

今後は、このようなケースが増えてくるのではないでしょうか？

やむを得ない事由に当たるのかどうか判断がつかない時は、専門家や

直接、市役所に相談してみてはいかがでしょうか？