白紙解除とは？

白紙解除が使われる場合は？

不動産売買契約において、「白紙解約」とか「白紙解除」という言葉が出てきます。

改めて、これらの言葉の意味を考えてみたいと思います。

まず、白紙解除が使われる場面は、どんなものがあるでしょうか？

一番使われるのは、融資利用の特約（住宅ローン特約）による解除だと思います。

買主が住宅ローンを利用して購入する場合、売買契約書で定めた期日までに

住宅ローンの本審査が承認されなかった場合、売買契約を白紙解除できるものです。

この場合は、受領済の金員（手付金や仲介手数料）を無利息にて返還して契約を

解除することになります。

「買い替え特約」というものもあります。

買い替え特約とは、自宅の売却と新しい物件の購入を同時進行でおこなっている場合に

使われる特約です。

決められた期日内に希望していた価格で自宅が売却できなかった場合に、新しい物件の

売買契約も白紙解約できるというものです。

この場合も、ローン特約の解除と同様になります。

あとは滅多にありませんが、クーリングオフによる解除や契約から引渡しの間に

当該物件が地震や火災、台風などで滅失してしまった場合も白紙解除ですね。

ところで、解除と解約という言い方がありますが違いというのはあるのでしょうか？

白紙解除というのは、白紙という名のとおり、はじめから契約がなかったことと同じ

状態に戻すということです。

解約というのは、継続中の契約を当事者の一方の意思表示によって、契約の効果を

将来に向かって消滅させることを言います。

例えば賃貸借契約期間中の途中で退去する場合は、解除ではなく解約と言いますね？

実際には、どちらを使っても意味は通じますが、一応の違いがあるということは

理解しておくと良いと思います。