建設資材に下げ圧力
なぜ建設資材が値下げ?
人出不足は、猛暑のせい?
日本経済新聞の8月22日朝刊に「建設資材に下げ圧力」というタイトルの
記事が掲載されました。
”建設資材の取引価格に下げ圧力が強まっている。住宅の柱に使う木材の流通価格は
約1年前の最高値の半額となった。ビル向けのH形鋼も鉄鋼大手が5カ月連続で値上げを
見送った。”
という記事です。
なぜ価格が下がって来たのかという理由としては、あまりの建設資材の高騰で住宅が
値上がりしてしまって需要が落ちたことと、ビルやマンションなどは人出不足で工事が
進まないことで、荷動きが鈍って安値で取引されるようになったからだそうです。
このブログでも過去に取り上げた約1年前から2年前の「ウッドショック」時には、
木材加工品の集成材の値段が1平方メートルあたり15万円の高値を付けたのが、
ピークでした。
現在は、ほぼ半値にまで落ちて来たとか、、。
そして、住宅需要の落ち込みについては、6月の木造住宅の新築着工数が
前年と比べて6.4%も減少し、これで15か月連続のマイナスとなっているそうです。
また、鋼材価格については、本来なら原料や電気料金の高止まりからH形鋼の
値上げをしたいところビルやマンション建設で猛暑などの影響もあり人出不足になり
着工を先送りするなどの動きがあるといいます。
そのため値上げしたくても出来ないというのが実情のようです。
トイレやキッチンなどの住宅設備も値上げしたため、あまりにも住宅価格が
高くなり過ぎて住宅を建てる人が大幅に減ったことと慢性的な人出不足に加え
猛暑によってビルやマンション工事で働く人がますます減り工事の遅れの影響などで
資材がだぶついているため鉄骨が値上げできずにいるというのが現状のようです。
建設業は、働き方改革にともなう2024年問題というものも控えていますし、
これらのしわ寄せは、建設会社だけに及ばず不動産業界などにも波及して
来そうです。