相続・贈与税 一体化議論について
相続税と贈与税の改革に向けた議論とは?
今年もまた、、
政府税制調査会は、相続税と贈与税の改革に向けた議論を始めたそうです。
この相続税と贈与税を一体化すべきとの意見は、今年初めて出てきた訳ではなく
数年前から言われ始めていました。
相続・贈与の一体化とは、一言でいうと、『相続で財産を渡しても、贈与で財産を
渡しても、かかる税金の金額を同じにする』という税制改正です。
令和3年度の税制改正項目でも触れていました。
”高齢化等に伴い、高齢世代に資産が偏在するとともに、相続による資産の世代間移転
の時期がより高齢期にシフトしており、結果として若年世代への資産移転が進みにくい
状況にある。”~以下省略
これを簡単に独断でまとめますと、、
・社会の高齢化により、若年世代への資産移転が進みにくくなったため、これを
促進するには、税制の仕組みを工夫しなければいけない。
・現行、相続税と贈与税は個別の税体系となっており、贈与税は相続税よりも税率が
高い。
わが国の贈与税が高いのは、そもそも富裕層が相続税逃れとして行う生前贈与を
防ぐためだったのに、もはやその効力には限界がある。
・よって、贈与や相続の時期に関わらず税負担が一定となる諸外国の例も参考に、
相続税と贈与税の一体化を図り、そのためには住宅取得資金や教育資金の一括贈与等
の贈与税非課税措置などの見直しを行っていく必要がある。
まず相続時精算課税制度と暦年課税制度の見直しを本気で検討する。
今年の1月17日の当ブログでも、「暦年贈与の廃止は見送りに」」のタイトルで
取り上げています。
https://mikata-f.com/contents/4967
上のブログでも書いていますが、昨年は週刊誌でも大きく取り上げていました。
それなのに、また今年もしつこく税制改正に盛り込んでくるとは、、。
国は何が何でも、相続税と贈与税の一体化を図り、贈与税の見直しをしたいの
でしょうね?
ホントに暦年贈与の廃止は、あるのでしょうか?