なぜ松・竹・梅の順番?
松竹梅の由来について
松竹梅の法則とは?
鰻屋さんなどに行くとメニューに特上・上・並と書かれているお店と
松・竹・梅と書かれているお店がありますよね?
以前から不思議に思っていましたが、なぜ松竹梅をランク付けに使うのでしょうか?
そのあたりを探ってみました。
「松竹梅」の由来は、中国の「歳寒三友」(さいかんさんゆう)に由来しています。
歳寒三友というのは、歳寒、すなわち「冬の寒さ」に耐える、三友「3種の植物」を
指すのだそうです。(梅・水仙・竹のパターンもあり)
松は古来より神霊が宿る木とされ、神様をお迎えし、邪気を払う力をもつとされるそう
です。
「門松」の風習もありますね。
竹は、生命力あふれる植物として、1年じゅう枯れることがなく、つぎつぎと新芽を
出していきます。
そのことから、子孫繁栄の象徴とされています。
梅の花は、厳しい寒さのなかでも1番に春の知らせを伝えてくれる植物であることから
繁栄・気高さ・長寿の象徴とされています。
では、この松・竹・梅という順番はなぜできたのでしょうか?
江戸時代に蕎麦屋、寿司屋などが「特上」「上」「並」という呼び方を美しくしよう
と「松竹梅」をあてはめたのが順番の由来となった、といわれています。
また、吉祥のシンボルと認識されるようになった歴史の古さから来ているという説も
あります。
「松」が平安時代で最も古く、次いで「竹」が室町時代、「梅」は江戸時代に
定着したとされています。
単に言いやすい並びから来ているとする説もあるようですが、、。
関係ないかも知れませんが、「段階の違う3つの選択肢があると、真ん中を選ぼうと
する」という”松竹梅の法則”というものがあります。
世界的には「ゴルディロックス効果」と呼ばれます。
ある商品の価格が、5,000円、4,000円、3,000円と3段階に設定されていれば、真ん中の
4,000円が多く選ばれると言われます。
人の心理として、「一番高い商品が品質が高いのだろうが、失敗だったときの後悔も
大きい…」と考え、「一番安い商品を選ぶのは情けない」といった見栄が生まれるから
結果として「失敗だったときの損失が少なく」かつ「プライドを保つことができる」
真ん中の価格が選ばれやすくなるという理論です。
また、この3つ価格の選択率は、「松2:竹5:梅3」の比率に分かれるというデータも
あります。
自分を振り返ってみれば、小市民の私は、これにまんまと当てはまります。(笑)