高倉健さんのこと
誰も知らない高倉健さんのエピソード
人としても素晴らしい
2月16日は、高倉健さんの誕生日でした。
存命でしたら、ちょうど90歳ということになります。2014年11月10日に
お亡くなりになってから、もう7年になります。
今でもビートたけしさんや武田鉄矢さんなど芸能人の方々が、健さんの人となりについて
語っていることがありますね。
実は私も間接的ながら、あるエピソードを記憶しているのです。
私は若い頃、ニュージーランドのオークランドに3年半ほど住んでいた時期が
ありました。
その時にお土産屋で一緒に働いていた友人の弟くんが出会った高倉健さんのお話です。
ちょうど健さんが映画「南極物語」の撮影から帰国する時に、現地スタッフの
アルバイトをしていたその弟くんは、オークランド空港で上のスタッフさんから
「ちょっと健さんの相手をしていてくれ」と頼まれたそうです。
幸運にも健さんと2人きりになったその当時10代だったその弟くんは、健さんから
聞かれるままに、将来の夢や自分の考えなどを熱く(本人いわく)語ったそうです。
その間、わずか20~30分くらいの出来事です。
別れ際に健さんから住所を聞かれて、その辺にあった紙切れに住所を書いて
健さんに渡したそうです。
それからしばらくして、なんと高倉健さん直筆の手紙が弟くんに届いたというのです。
その手紙には、丁寧に空港でのもてなしのお礼と弟くんへの励ましの内容が書かれており
最後に弟くんの名前の漢字を教えて欲しいと書かれていたそうです。
(弟くんの名前・住所はローマ字で書いて渡していましたから)
大・大感激した弟くんは、すぐに健さんに恐縮しながらも返信したそうです。
そして、しばらく経った頃、なんとまた健さんから今度は
○○さんへと(弟くんの漢字の名前)が入ったサイン色紙が送られてきたと
言うのです。
私もその高倉健さんのサイン色紙を見せてもらいましたから間違いありません。
わずか20~30分の相手をしただけの異国に住んでいる名もない日本の若者にまで
このような接し方をしてくれた高倉健さんという人。
日本を代表するまさに本物の大スターから直接手紙が来るだけでも驚きなのに
1度目の手紙で名前の漢字を訊ねて、2度目にちゃんとその名前を書いて
色紙を送ってくれるなんて、、。何と言っていいのかもう言葉も見つかりません。
人との出会いを本当に大切になさった方なのでしょうね?
そこにつまらない打算や損得勘定は、微塵もありません。
人としての器や優しさが規格外です。
大スターだから?ではなく、元々このような素晴らしい人だったからこそ
日本を代表するような大スターになれたのかも知れませんね。