江戸時代の川柳から
江戸時代の庶民の暮らしがみえる川柳
現代のサラリーマン川柳から
現代と江戸時代 どちらがセンスあり?
毎年1月下旬くらいに「サラリーマン川柳」が発表され、私も好きでよく見るの
ですが、じゃあ昔の人はどうだったんだろう?と思い、いろいろなサイトから
江戸時代の庶民が詠んだ川柳を集めてみました。
「ひとり者やれ茶をくれろ火をくれろ」
焚付け用の付け木や薪を用意して、竃で火をおこすのは一苦労なので、隣りの
所帯持ちの所へ借りに行く。
折に触れて「茶を少しください」とか「火種を分けて下さい」とか、厚かましくも顔を
出す。
「これ小判たった一ト晩居てくれろ」
1両といえば、長屋住まいの人たちにとっては、ほぼ月収に相当します。
久しぶりに手に入れた小判ですが、その日のうちに借金の支払いに消えて行きます。
せめて一晩だけでも・・・
「目も耳も 只だが口は 高くつき」
料理茶屋には豪壮な構えの中で食べさせるところもあり、上は大名の隠居や大藩の
留守居役、あるいは大町人などで料金も目が飛び出るほど高かったといいます。
「江戸者の生(うま)れそこなひ金をため」
江戸っ子は宵越しの金は持たない―とばかり、小金に執着する田舎者を軽蔑した句
「むく鳥も毎年来ると江戸雀(すずめ)」
地方出身者が年を重ねるごとに江戸の世情に詳しくなる様子をからかった句
「もてた奴また苦労して一分溜め」
もてた奴は、またお金を溜めることにする
「一分出し夜の明ける迄癪しゃくを押し」
遊女は、客が気に入らないと、仮病の癪になる
「憎い女房 間男に五両遣り」
今も昔も知らぬは亭主ばかりなり
ここでサラリーマン川柳から過去の1位になった作品からいくつかご紹介します。
「いい夫婦 今じゃどうでも いい夫婦」
「宝くじ 当たれば辞めるが 合言葉」
「タバコより 体に悪い 妻のグチ」
「課長いる?」 返ったこたえは 「いりません!」
「デジカメの エサはなんだと 孫に聞く」
「ドットコム どこが混むのと 聞く上司」
いかがでしょうか?
今も昔も、人の気持ちやユーモアというのはあまり変わらないものかも
知れませんね?