ノーベル賞に関連したお話
アルフレッド・ノーベルの私生活は?
ノーベル財団の基金額は?
アルフレッド・ノーベルについて
先週、ノーベル化学賞を吉野彰さんが受賞し、マスコミを賑わせていますね?
そこで、あまりテレビやニュースでは取り上げられないようなノーベル賞に
まつわるお話を調べてみました。
ノーベル賞は、1895年に創設され、1901年に初めて授与式が行われました。
(ノーベル経済学賞だけは、1968年に設立され1969年に初めての授与式)
賞を設立したのは、皆さんご存知のスウェーデンの発明家アルフレッド・ノーベル
(1833年10月21日ー1896年12月10日)です。
死の前年に「遺産をもとに基金を設立し、人類にとって最大の貢献をした人物に
賞の形で分配されるものとする」という遺言を残しました。
これが、ノーベル賞の始まりです。
基金設立当時のお金は、3160万スウェーデン・クローナ(現在の日本の
お金で約200億円ともいわれています)
昨年末の時点で、基金の総額は約468億円といいますので、このノーベル財団の
100年以上に渡っての資産運用実績は、大したものです!
アルフレッド・ノーベルは、生涯において約350件もの特許を取得。
特にダイナマイトの発明は有名ですね。
彼の父親も、建築家で発明家でしたが、事業に失敗し、単身ロシアのサンクトぺテル
ブルグに赴き爆発物製造業の会社を起業し、成功をおさめます。
その後、家族をサンクトペテルブルクに呼び寄せ、ノーベルは化学と語学の
英才教育を受けたといわれます。(母国語以外に英語、フランス語、ドイツ語、
ロシア語が堪能)
さらにフランスとアメリカでの留学を経て、1866年にダイナマイトを発明。
世界中で採掘や土木工事に使われるようになって一躍富豪の仲間入りをしました。
しかし、爆薬の開発・生産によって巨万の富を築いたノーベルですが、一部からは
批判の声もありました。
ウイキペディアによりますと、1888年、兄のリュドビックがカンヌで
死去するとフランスのある新聞がアルフレッドが死去したと間違えて
「死の商人 死す」という見出しで報道しました。
自分の死亡記事を読む羽目になったアルフレッドは、ここから自分の死後
どのように人々に記憶されるのかを考えるようになったといいます。
また、ノーベルは私生活では生涯独身でした。
若き日のロシアでは、プロポーズを断られ、43歳の時には、結婚相手を探す
前提で秘書を募集しますが、採用した女性は、すでに婚約者がいたとか、、。
また、ゾフィー・ヘスという当時20歳だった美しい花屋の娘と15年ほど
付き合いますが、彼女も別の男性と結婚してしまいます。
彼女はノーベルとやり取りした手紙を公表しない代わりに莫大なお金を
結婚後も、もらい続けました。
33歳でダイナマイトを発明し、63歳で亡くなるまでの30年間、
莫大な富と名声を得たノーベルですが、こうした側面を見ると
愛も得られず、死の商人などと言われ、内心はどう思って死んでいったんだろうって
思ってしまいます。
今年もアルフレッド・ノーベルの命日である12月10日に、
スウェーデン・ストックホルムとノルウェー・オスロで授賞式が行われます。
またテレビで流されると思いますが、あの世でノーベルが、その様子を
どんな気持ちで見ているのかに思いを馳せてみるのもいかがでしょう?