新築住宅にカビが生える訳は?
なぜ新築なのにカビが発生?
カビが生える原因は?
梅雨入りをしましたので、今回はこの季節に多いカビのお話です。
「新築住宅なのにすぐにカビが生えた」という話を耳にしたことはありませんか?
「せっかくのマイホームなのに引っ越ししてすぐにカビが見つかった。」
中には「欠陥住宅では?」と思う方もいらっしゃいます。
一般的に新築住宅でカビが発生することはそんなに多くはないのですが、
ある条件下では新築でもカビが生えるのです。
まずカビがなぜ生えるのか?ということですが、カビは温度、湿気、栄養(エサ)、
酸素の4つの条件がそろうと繁殖します。
温度が20~30℃(25℃前後がもっとも繁殖しやすい)かつ湿度60%以上という条件が
カビにとって繁殖しやすい環境となります。
浮遊しているカビの胞子は、建材やホコリ、人の皮脂、食べかすなどに付着して、
それらを栄養源としています。
さて、新築住宅でカビが発生する原因としましては、、
1.木材の含水率
建築にはJAS規格で木材の含水率を15~20%以下と基準を設けているため、
本来その含水率よりも低い木材が使用されています。
しかし建築中に雨が降ると、木材はその水分を吸い取ります。
1日雨が降っただけであれば、その後乾燥させれば元の含水率に戻りますが、
梅雨時など悪天候が続いてしまうと乾燥が追い付かず、基準よりも含水率が高くなって
しまう可能性があるのです。
2.高気密・高断熱の住宅
近年は高気密・高断熱を売りとしている住宅が増えてきました。
24時間換気システムを備えていればいいのですが、気密性が高い住宅は空気の入れ
替えが行われにくく、湿度が高くなりやすくなりカビの発生原因となることもあるの
です。
3.新品の畳
もし和室にカビが生えた場合は、畳が原因かも知れません。
イグサは新しいほど吸湿性が高いという性質があります。そのため新品の畳は
水分やカビのエサとなる埃をたっぷりと吸い込みカビの発生リスクが高まります。
4.立地
これは住宅内部ではないですが、引っ越した新築住宅の周囲が田んぼだったり、
川や水路近くだったりすると湿度が高くなります。
またカビの胞子は土壌に多く生存しているため、都会よりも田舎の自然に囲まれた
場所の方がカビが発生しやすくなります。
新築だからこそ、こまめに掃除をし、換気や除湿に十分注意しましょう。