建設業の2024年問題とは?
2024年問題ってなに?
人出不足のなか人件費が高騰?
前回の不動産ブログの続きです。
建設業や物流・運送業界の2024年問題という話を耳にしたことがあるでしょうか?
建設業の2024年問題とは、「働き方改革関連法」が適用開始される今年4月までに
労働環境を整備しなければならないことです。
実は、この法令はすでに2019年4月1日に施行されていました。
大企業においては2019年1月1日から、中小企業では2020年4月1日から
適用されています。
ただし建設業では、一部の働き方改革関連法案の適用に5年間の猶予期間が設けられ
ていて、待ったなしの期限を迎えるのが今年の4月という訳です。
(中小企業は来年4月)
どのように変わるのか主なものを挙げますと、、
・時間外労働時間に罰則付きで上限が設けられます。
例外もあるようですが、上限規制は原則として月45時間以内、年360時間以内
・年5日の有給休暇取得
・時間外労働への割増賃金率引き上げ
60時間を超える法定時間外労働の割増賃金率が25%から50%に引き上げ
(これは2023年から適用済み)
これらの変化は、中・長期的に見れば労働環境が改善され若い人たちがこの業界に
参入してくるきっかけになると思いますが、短期的には慢性的な人出不足、建築資材の
高騰、都市部への職人流出(大阪万博など)などの問題がある中での人件費の上昇、
工期の長期化は中・小の建設業者にとって非常に厳しい年になると予想されます。
建物を発注する側にとっても、建設費の更なる上昇につながります。
現在も土地を購入して住宅を建てる人が減少しているのに、どうなってしまうのか
とても心配です。
新築を建てる人が減っている反面、中古住宅や中古マンション、中古の1棟売り
マンションの需要は増えていますので、売却を検討されている方にとっては
チャンスかも知れません。
また、以前から売れる物件と売れない物件の2極化が進むと言われていました。
日本全体的に見れば人口減少もあり不動産価格は減少しています。
しかしながら、それでも価格が上昇しているということは、下落している大半の
エリアと高騰しているごく一部のエリアの差が広がっているからとも言えます。
都市部と地方の構図にも当てはまりますし、街中と山間部と言えばわかりやすいかも
知れません。
国内情勢だけでなく今や国際情勢のよっても不動産価格が上下する時代です。
様々な動きを注視して行きましょう。