なぜ酢豚にはパイナップル?
酢豚にパイナップルを入れたルーツを探る
上海の人が考えました、、、
酢豚に時々入っているパイナップル。
時々と書いたのは、昔と比べてパイナップルが入っている酢豚が少なくなったように
感じてるのは私だけでしょうか?
酢豚という呼び名ですが、この名前は日本語です。
中国語では古老肉(グーラオロー)という呼び名ですが、古老肉ではあまり良いイメージ
が湧かないために酢豚と命名されたそうです。
「古老」は、「古い」という意味のほか、料理で「甘酢あんかけ」の意味にも用いられて
いるようです。
古い肉だから酸っぱいという訳ではなく、昔からある料理だからこのような漢字が
用いられているのだとか、、。
どれくらい昔からあるかというと徳川家康が江戸に幕府を開いた約400年前くらいから
あるそうです。
日本には、いつ頃入ってきたのかは、調べてもはっきりしません。
昭和初期の記録が残っているそうですが、それ以前のことはわからないみたいですね?
さて、「なぜ酢豚にパイナップルが入っているのか?」
このパイナップル入り酢豚は、どうも上海で誕生したようです。
上海といえば、中国国内でも有数の海岸沿いの大都市。
海沿いにありますので交通の便がよく、古くからヨーロッパなどから珍しい品が届く
場所でした。
そのような場所ですので、いろんな物を食べ慣れたヨーロッパ人たちも多く訪れて
いました。
上海人たちは、このヨーロッパからの客人をもてなすために、「どうしたら高級感を
出せるか」「ハイカラな印象を与えられるか」と苦心したようです。
そこで上海人が考えたのが、当時1個90万円もした超高級品のパイナップルを料理に
使えないかと、、。
実際に入れてみたら豚肉やお酢とも相性抜群。甘いタレにパイナップルの酸味が
加わった、甘酸っぱい酢豚が誕生したという訳です!
栄養学的にも、 肉を柔らかくし、肉を体内で消化しやすくなるという効果があります。
パイナップルには「ブロメライン」というたんぱく質を分解する酵素が入っていて
それが肉が柔らかくするのだそうです。
但しこのブロメラインは熱に弱いため60度以上の熱を加えるとお肉を柔らかくすると
いう効果が無くなってしまうそうです。
また、缶詰のパイナップルも加熱処理されているため、生のパイナップルのような
効果はないということですよ。