マンションの寿命について その2
分譲マンションを建て替えるには?
建て替えるのは、大変!
前回の不動産ブログの続きです。
今回は、分譲マンションが老朽化したらどうなるのかということを見ていきます。
賃貸マンションと違い、分譲マンションは古くなったからと言って、簡単に
建替えることはできません。
法的には区分所有者の5分の4つまり8割以上の賛成がないと建替えはできません。
一説には、建て替えに必要な区分所有者の負担は、1500万円から2000万円
くらい掛かるとも言われています。
また建替え期間中の仮住まいの費用も必要です。
準備段階として、、
建物がどの程度老朽化しているのか。このままの状態が続くとどのようなことが
起こるのかなど調査。
建て替えや改修・修繕といったマンション再生について管理組合として正式にマンション
再生の検討を開始することの合意も必要。
検討段階では、、
専門家などを交えて建て替えの必要があるか・改修で事足りるかについて検討を
進めます。
そして検討の結果、建て替えが必要だと判断された場合は、建て替えをすることの
基本合意を管理組合の総会で決議します。
計画段階へ移行
専門家や事業協力者を選定し、建て替えの具体的な計画や費用負担を明確にします。
計画が明確となったら、区分所有法に基づく「建て替え決議」を行い区分所有者である
住民の4/5の賛成が得られれば、建て替えの実施が決定されます。
ようやく古いマンションの解体から新しいマンションの建築へと進むのですが、
ここまで来るのに1~2年くらいではとても無理です。
10年くらい掛かってもおかしくありません。
区分所有者全員をまとめていけるリーダー的な存在も不可欠です。
令和2年末時点で、築40年超のマンションは約103.3万戸あるとされています。
しかしこの数は年々増加しており、10年後には約2.2倍以上の231.9万戸、
20年後には約3.9倍の404.6万戸となることが予測されています。
実際に建て替えが行われるマンションは、全体の1%にも満たないという数字も
出ています。
近い将来、スラム化したマンションばかりになるなんて想像したくないですが、、。