なぜ野球の監督は、ユニフォーム姿なのか?
なぜ野球の監督は、ユニフォームを着るのか?
過去にはスーツで指揮を執った監督がいた
スーツで指揮を執る監督がいてもいい
来週からプロ野球のオープン戦が始まりますね。
そんな会話の中で、「サッカーやバレーボール、ラグビーなどの監督は、
スーツやジャージ姿なのに、なぜ野球とソフトボールの監督だけは、ユニフォーム
を着ているのか?」といった疑問が出て来ました。
明確な答えが出て来ませんでしたので、調べてみました。
まず、野球のルールブック『公認野球規則』には、監督のユニフォームについての
規定はないということがわかりました。
つまり、野球の監督は、ユニフォームじゃなくスーツでもルール上はOKなんです。
では、なぜユニフォームを着るようになったのか?
説1
昔は監督という存在はなく、各チームのキャプテンとなる選手が、チームの指揮を
執っていました。
キャプテンは試合に出場するため、当然ユニフォームを着ていました。
その名残で、現在の監督もユニフォームを着ているという説。
野村監督や古田監督みたいにプレーイングマネジャーだったんですね?
説2
ほとんどのスポーツでは、監督やコーチがグラウンドやコートなどに入ることを
禁じられていますが、野球の監督は選手交代や投手へのアドバイスなどでフィールドに
入ります。
そのため、選手と同じ舞台に立つから服装も同じにするという慣習から、監督も
ユニフォームを着用するようになったという説。
3塁ベースコーチに立つ監督もいましたものね?
説3
1861年に勃発した南北戦争をきっかけに、ユニフォームが米国全土に広がったと
されているそうです。
戦争中ということもあり野球の試合に出場する選手の多くが、いつ戦地に呼ばれても
いいように軍服と軍帽を着用しており、戦時下の軍人の「正装」が、現在の
ユニフォームの起源となっているという説。
これは、ちょっと怪しいですね?
最後に、メジャーリーグでは、過去に唯一スーツで指揮を執った監督がいたそうです。
その人物の名は、コニー・マック。
1894年から3年間、ピッツバーグ・パイレーツで選手兼監督を務めたのち、
フィラデルフィア・アスレチックス(現・オークランド・アスレチックス)の監督に就任。
その後、50年間スーツ姿で指揮を執りつづけ、9回のアメリカンリーグ制覇と
5回のワールドシリーズ制覇を達成している名監督だったそうです。
なぜコニー・マックはスーツだったのかと言えば、彼は長身でやせていたので
ユニフォームが似合わないと考えたためスーツで指揮を執ることにしたとのことです。
ちなみに、コニー・マックは昭和9年に、日米野球でアメリカ側の監督として来日して
おり、ベーブ・ルースやルー・ゲーリッグなどの名選手を率いて日本との試合に臨んで
います。
また、彼は生涯で一度も退場処分を受けたことがない監督としても知られていて、
スーツ姿のコニー・マック監督は、まさに紳士だったというわけですね?