「指値」について考える その1
指値とは?
指値を成功させるには?
指値交渉で、大切なポイントは?
収益物件などの不動産を購入する場合、指値をすることがあります。
指値とは、売主側が提示している販売価格に対して、買主が希望する購入価格のこと
です。
一般的には、物件を内覧し購入の意思を固め「購入申込書」(買付証明書)を売主に
提出するときに買主の希望する購入金額を記入します。
出来る限り安く買いたいというのが買主ですが、ただやたらと安い金額を書けば
いいというものではありません。
不動産には、相場というものがありますし、売主の事情も考慮しないといけません。
ちょっと話がそれますが、昔読んだ交渉術の本では交渉を成功させるためには、
1.相手との力関係
2.情報
3.時間
これらのうち2つ以上を制した者が交渉を成功させることが出来るというような
内容だったと記憶しています。
先輩から後輩、上司から部下など、力関係が上の者から下の者へは希望が
通りやすいものです。
相手との「力関係」というのは、不動産の場合、売主、買主のどちらがより切実に
売りたい(買いたい)と思っているのかということだと思います。
例えば、売主がどうしても不動産を売却して現金化をしなければいけない事情が
あるとか、買主が物件を一目惚れしてどうしても欲しいという気持ちが抑えられないなど
どちらがより切実な?気持ちを持っているかではないでしょうか?
それが同時に弱みとなり、力関係においては相手の方が上回ってしまいます。
買う側からすれば、売主の事情を知っておく方が交渉を有利に進められます。
なぜ売却をするのか? これを知っておくことが「情報」を制することです。
「相続が発生して早く現金化したい。」「ローンの返済が滞って金融機関から至急
返済を迫られている」
逆に、「別にすぐに売れても売れなくてもどちらでもいいけど、不動産会社の
営業マンに勧められたから」程度の売却理由では、大きな指値は効きませんし、
下手な指値をしたら、売主は怒り出しかねません。
つまり、「時間」に余裕があると交渉は有利ですし、期限が区切られていると不利に
なります。
「現金化したいからすぐに売りたい」「相続対策で早急に収益物件を買いたい」など
時間に余裕がない方が弱い立場に陥りやすくなります。
また、テレビショッピングなどで「今から30分以内の申込に限り○○円引き!」と
いうのも時間をコントロールしていますよね?
なんか話が脱線してしまったかも知れませんが、大まかなところはご理解いただけ
ましたでしょうか?
次回はもう少し細かいことを見ていきます。
