「まごの手」は、「孫の手」じゃない?
まごの手の本来の由来とは?
孫の手がアクセサリー?
竹材などを細く削ってできた杖(つえ)状のもので、先が指先を軽く折り曲げた片手の形
なっている孫の手。
背中など手の届かないところを掻くのに便利ですよね?
私も子供の頃、祖母の誕生日に「孫の手」をプレゼントして大そう喜ばれた記憶が
あります。
その「孫の手」ですが、実は「孫ではなかった!」ということをご存知でしたか?
孫の手の「孫」は、実際には「麻姑(まこ)」と書くのが正しいのだそうです。
なぜ「麻姑」と書くのかと言いますと、、
中国の西晋時代の書『神仙伝』に登場する仙女・麻姑(まこ)に由来するからだそう
です。
”漢の桓帝の時代、王遠という仙人がいました。その仙人がかつて修行の要領を授けた
蔡経(さいけい)の家に下っていたのですが、しばらくして妹も呼んできました。
その妹が麻姑でした。
麻姑はたいそうな美人であったそうですが、手の爪が鳥のように長く、蔡経は
「この爪で背中を掻いてもらえたらどんな気持ちいいだろう」と思っていたそうです。
ところが王遠はそんな蔡経の邪念を見抜いており「麻姑は仙人であるのにお前は何を
考えているのだ」と叱ったそうです。
このような中国の故事から、届かないところを掻く道具のことを「麻姑の手」と
呼ぶようになったとのことです。” (出典元 Japaaanマガジン)
このことから、かゆいところが掻ける、すなわち物事がうまくいくことを
「麻姑掻痒(まこそうよう)」とも言うそうですよ。
ちなみに孫の手は日本だけではなく、17〜18世紀ヨーロッパの上流階級においても、
象牙などによって作られたものや、銀などの貴金属による装飾がほどこされたものが
使われていたそうです。
その理由は、当時の貴婦人たちは日本のように入浴を好む習慣もなく、
さらには当時の下着類はそれぞれの人のサイズに合わせて作られたオーダーメイドで
あったこともあり、必ずしも毎日脱ぎ着することもなかったために、シラミなどが
いて痒みを感じることが頻繁にあったからだといいます。
外出のときなどにもアクセサリー代わりに孫の手をドレスの腰からぶら下げるなどして
持ち歩いていたそうですよ。
想像するとちょっと笑えませんか?