地中埋設物について　　

地中埋設物とは？

土地の売買において、「地中埋設物」が発見されることがあります。

地中埋設物とは、建築に支障をきたすような土地の中に埋まっている不要なゴミや

残骸のことです。

どんなものがあるかと言いますと、排水管及び浄化槽、古基礎鉄筋コンクリート、

塀の底盤、アスファルト片、コンクリートガラ、建物の基礎、地下室、

煉瓦造り構造物、井戸、居室等の構造物、煉瓦、瓦、木くず、タイル、杭、

スラグ、アセチレンボンベ、鉄屑、建築廃材、ビニール片などです。

地中埋設物が存在するのかどうかというのは、古家があって解体更地渡しなどの場合、

契約段階ではほとんどわからない場合が多いですね。

また、先代から長く持っている土地で元々は田んぼだったりすると、どんな土で

埋めたのかが、代替わりしていて不明だったりします。

発見された地中埋設物が、土地の隠れた瑕疵(改正前民法570条)・契約不適合(改正民法

562条)に該当するといえれば買主は、契約で認められた責任追及期間の間は、売主に対

して契約で認められた契約不適合責任を追及することができます。

この契約不適合責任とは、売買契約の履行において、引き渡された売買の目的物が、

種類・品質・数量に関して、契約の内容に適合しない場合に、売主が買主に対して負う

ことになる責任です。

基本的には以前の瑕疵担保責任と同様ですが、売主の責任の範囲が、瑕疵担保より

広くなっています。

地中埋設物に関するトラブルは,比較的起こりやすく,また紛争になりやすいものでも

あります。

できれば、契約前にちゃんと取り決めをしておくことが望ましいですが、もし

地中埋設物が発見された場合は、速やかに専門家に相談するようにしてください。