令和3年度 土地白書から その1
令和3年版 土地白書から一部を抜粋してご紹介します。
企業の今後の土地購入・売却動向は?
国土交通省から令和3年版「土地白書」が公表されました。
白書は、「土地に関する動向」および「政府が講じた基本的な施策」「今後講じようと
する基本的な施策」の3部構成からなっています。
2020年度の地価・土地取引等の動向では、新型コロナウイルス感染症の影響により、
住宅地については雇用・賃金情勢が弱まり需要者が価格に慎重になる中での取引の減少
建築費等の上昇継続、商業地については店舗の賃貸需要やホテル需要の減退、
外国人観光客をはじめとする国内外からの来訪客の減少により収益性が著しく低下して
いることを挙げ、全国で地価が下落したことを報告しています。
全国の地価動向をみると、平均変動率では全用途は6年ぶり、住宅地は5年ぶり、
商業地は7年ぶりの下落となりました。
企業の土地取引に関する意識をみると、国土交通省「土地取引動向調査」によれば、
本社所在地における現在の土地取引の状況に関するDI(「活発」と回答した企業の割合
から「不活発」と回答した企業の割合を差し引いたもの)は、令和3年2月調査におい
各地域で下落しており、東京都23区内は-3.3ポイント、大阪府内は-20.7ポイント、
その他の地域は-24.5ポイントと、マイナスに転じています。
さらに企業の今後1年間における土地の購入・売却意向に関するDI(「土地の購入意
がある」と回答した企業の割合から「土地の売却意向がある」と回答した企業の割合を
差し引いたもの)は、東京23区内は1.1ポイントに上昇し、令和3年2月調査で、
土地の購入意向が売却意向を上回っています。
しかし、大阪府内、その他地域及び全体はポイントが下降し、土地の購入意向が
売却意向を下回っています。
長くなりそうなので、続きは次回にします。