投資用不動産物件への融資について
昨年の不正融資事件を振り返って
投資用不動産向け融資に関するアンケート調査について
今後の予想
投資用不動産向け融資に関するアンケートって?
最近の事ですが、収益物件への融資が、更に一段階、厳しくなって来たように感じて
います。
いろいろな新聞やサイト記事、金融機関の方々からのお話、現在実際に取り扱っている
収益物件の仲介実務などを通じて、私が感じたことを書いてみます。
そもそもの発端は、昨年の夏に発覚した「スルガ銀行の不正融資事件」である
ことは、周知のとおりですが、もう一度その問題点を振り返ってみますと、
・賃料や入居率の改ざん
・顧客の金融情報(預金残高や給与額など)の改ざん
・売買契約書の二重作成(真実の契約書と銀行用の契約書)
・融資担当者の不正の見逃し
これらを受けて金融機関を監督する立場の金融庁は、昨年の10月に
全国の金融機関に対して
「投資用不動産向け融資に関するアンケート調査」を実施しました。
・投資用不動産向け融資額や残高
・融資審査の妥当性
・顧客の金融情報の確認はどうやっているのか?
・将来の返済不能リスクについての説明は?
・賃料や入居率の実績はどうなのか?
・紹介業者(不動産業者)の業務が適切か?
などですが、そのアンケート調査結果が、まとめられ、
金融庁からの指導?なのかどうか、私にはわかりませんが、最近の動きに
なって出て来ているのかなと。(あくまで私の想像ですが、、)
これから、どうなるの?
正にこれから、どうなるの???です(笑)
投資家の方々だけでなく、金融機関、そして私たち一部の不動産業者にも
重大な影響があります。
いずれにしても、投資用不動産向けの融資審査は、今までと比べて
厳しい方向になっていることは間違いなさそうです。
ということは、需要と供給の関係が価格にも影響を与える部分はありますので、
収益物件を売りたい人の数が同じなら、買いたくても買えない側の
数が増えてくれば、買い手市場の状態になり、価格も頭打ちになる可能性が
あります。
この状況が、どれくらいの期間続くのかが、問題だと思います。
あまり長期間に及ぶと、今度は金融機関の経営を圧迫することになりますし、
行政側としても、むずかしいところではないでしょうか?
私のうがった見方かも知れませんが、今話題になっている「老後資金2000万円」
のお話ですが、あれは、今後の年金不足分を金融商品などに投資をして
自分で稼ぎなさいと言っているようなものですよね?
これって、もしかして国民に投資を促し、金融機関を通じて金融商品などの
投資商品を買わせて、収益物件に変わる商品として金融機関を
サポートしてあげよう!(?)なんてこと、まさか考えてないでしょうね?(笑)