自転車競技ルール オムニアムとは?
静岡県で行われるオリンピック 自転車競技オムニアムのルール説明
オムニアムのルールについて
なんか東京オリンピック開催が、段々と心細くなって来ましたが、
自転車競技ルール説明の最後の競技オムニアムについて書いてみたいと思います。
この競技は、陸上の十種競技のように複数の種目で構成される競技で、
1日で4種目を行ないます。
各種目の順位によって与えられるポイント(1位40点、2位38点、3位36点)の
合計が1番高い選手が優勝となります。
ただし、最終種目のポイント・レースでは、レースの得点がそのまま加算されます。
一人の選手が短距離から持久系種目までこなすオムニアムは、
全てに優れた能力が求められます。
オリンピック競技大会では、2012年ロンドン大会から正式種目となりました。
種目順も下記のとおり決まっていて、1つでも参加できないと以後の種目に
参加することができません。
①スクラッチ(男子エリート10km、女子エリート7.5km)
②テンポ・レース(男子エリート10km、女子エリート7.5km)
③エリミネーション(男子エリート25km、女子エリート20km)
④ポイント・レース(男子エリート25km、女子エリート20km)
1種目目 スクラッチ
定められた距離(男子15km、女子10km)を走り、ゴールの順位を競います。
中距離の種目で、トラック競技場で行うロードレースともいえます。
時速50kmを超えるスピードでアタックが繰り返されるため、
スピード感と迫力あるレース展開がみどころです。
2種目目 テンポ・レース
男子10km、女子7.5kmにて競うレースです。
5周目以降、毎周1位の順位の選手に1点が与えられます。
また、周回アップ(1周回って主集団に追いつくこと)をした選手には
20点が与えられます。
最終順位は、ポイント合計で決まります。
3種目目 エリミネーション
はじめに集団でフライングスタート(レースには関係ない助走からのスタート)で
走り、1周後のスターターの号砲によって正式スタートとなります。
エリミネーションは、規定周回ごとに一番最後にゴールした選手が一人ずつ
脱落していくサバイバルレースです。
残り3名となった周で最後尾(3番目)の選手が除外され、
2名の選手が残ると、最後の1周で早くフィニッシュラインを通過(ゴール)
した選手が1位、遅く通過した選手が2位となり、競技が終了します。
3位以下は除外された順番で順位が決まります。
最終種目 ポイント・レース
男子25km、女子20kmにて競うレースです。
10週ごと(約2km)にポイント(得点)周があり、その周の順位によって
ポイントを得られます(1位通過:5点、2位通過:3点、3位通過:2点、
4位通過:1点)
また、周回アップ(1周回って主集団に追いつくこと)をした選手には
20点が与えられます。
最終順位は、ポイント周において獲得した点数と、周回アップにより獲得した
点数の合計で決まります。
なお、合計得点が同じ場合は、ゴール時の着順で優劣をつけます。
このオムニアムという競技は、展開を読む頭脳、ここぞという時に行く
ダッシュ力、長距離レースを走る持久力とすべての力が要求されるレースです。
また、この種目で昨年ベルリンで行われた世界選手権で女子の
梶原悠未選手が史上初の金メダルを取っていますので、メダルの期待も
高まります。