借りてる人と住んでいる人が違う?
無断で同居人と住んだらどうなる?
契約解除はできるのか?
最近賃貸で問題になっているケースで、契約をした人と実際に住んでいる人が
違うということがあります。
親が契約者で学生の子供がその部屋に住む場合や、高齢の親のために子供が契約者と
なり親が住むケースなどは、契約書に実際に入居する人が明確に記入されており
貸主もそれを承知して貸している場合がほとんどですので、問題になることは
ありません。
「恋人との同棲が始まった」「知人・友人とルームシェアを始めた」というケースや
勝手に民泊に使っているような悪質なケースまであります。
このように無断で賃貸契約者以外が入居した場合は、どのような問題が発生する
可能性があるのでしょうか?
まあ当然のことながら、オーナーや管理会社の同意なく同居人を居住させていた場合
には、賃貸借契約に違反しますので、契約の解除・退去をさせられる可能性があります。
ここで言う「可能性があります」という意味ですが、建物賃貸借契約の場合には、
契約に違反したからと言ってただちに契約を解除され、退去させることは認められて
いないのです。
契約違反があっただけでは足りず、「信頼関係が破壊された」といえるところまで来な
ければ解除の効力が認められていないためです。
近隣に大変な迷惑をかけた、夜中に騒音を出すなど、同居人の居住により信頼関係が
破壊されたと明らかに認められる場合には、民法第542条第1項第5号により、
契約解除が認められる場合もあります。
さらにオーナーに損害を与えた場合には、退去させられた上に生じた損害の賠償を
請求されることがありますのでご注意ください。
同居人の入居前にオーナーや管理会社の承諾を取っておいた方が、無難だと思いますよ。
また、大家さん側にしたら入居審査時に注意を払うくらいしか防ぎようは
ないかもしれません。