新築着工件数が減少
建築資材が高騰した理由は?
コロナやウクライナ侵攻だけが理由じゃない
先週6日に東京都は、2023年4月の新設住宅着工統計を発表しました。
同月の新設住宅着工戸数は1万1,094戸(前年同月比5.7%減)と3ヵ月連続で減少した
ということです。
特に持家が999戸(同23.2%減)で15ヵ月連続の減少となりました。
主な理由としましては、建築資材の高騰が挙げられます。
建設資材物価指数を見ますと、2015年平均を100とした場合、
コロナ過の2021年頃から急騰し始め、現在は135くらいになっています。
あえて単純に比較しますと、2015年に2000万円で建築できた住宅が、
現在は同じ住宅を建築するのに2700万円掛かるということですか?
これでは、一般の方は、おいそれと住宅を建築できませんよね。
なぜ建築資材が高騰してきたのか?
理由はひとつではなく、いくつかあるようです。
1.従来から続く慢性的な職人不足
職人の高齢化により退職する人が増え、若い人の担い手も少ないため、人手不足と
なり、職人を奪い合うような形となり人件費が高騰したため
コロナで安い外国人労働者が入国できなくなったなど
2.新型コロナウイルスによるウッドショック
3.新型コロナウイルスによる給湯器等の不足
海外の生産工場が稼働できなくなり供給不足に陥ったため
主にベトナムの工場が閉鎖されたのが大きい
4.ガソリン代や電気料金の高騰
輸送コストや工場での生産コストの増加
5.円安による輸入コストの増大
6.ウクライナ侵攻によるロシアへの経済制裁
世界各国がロシア以外の国から資源を輸入するため世界の資源価格が高騰
などいろいろな要素が重なって現在の建築資材の高騰となっているようです。
このところ全国の建設関係会社の倒産が増えてきているようにも感じます。
早く落ち着いてもらいたいものです。