オリンピックに綱引きがあった?
オリンピック種目に綱引きがあった
オーエス 掛け声の意味は?
綱引きがオリンピックから消えた理由は?
浜松の人は綱引きといえば、毎年10月の第4日曜日に静岡県浜松市と
長野県飯田市の境である兵越峠で行われる、国境の領土を賭けた綱引きイベント
「峠の国盗り綱引き合戦」を思い浮かべる方も多いと思います。
その綱引きですが、かつてはオリンピック種目になっていたということを
ご存知でしょうか?
1900年の第2回パリ大会から1920年の第7回アントワープ大会まで、
オリンピックの陸上競技種目として実施されていたのです。
綱引競技は1チーム8人で行なわれ、8人の合計体重によるクラス別で競われます。
時間の制限はなく、長さ36m・直径10cm程度のロープを8人ずつで引き合い、
相手チームを4m引き込んだほうが勝者となります。
しかし、当時のオリンピックでは、ルールが不統一で、人数もパリ大会は6人制
セントルイス大会は5人制、ロンドン大会では8人制とまちまちでした。
綱引き競技は、大変人気があり当時のオリンピック競技の中でも花形的な
種目だったようです。
しかし、オリンピック種目の多様化や競技人口の少なさ、そして1チームあたりの
人数の多さなども問題となって姿を消してしまいます。
綱を引くのは8人ですが、監督やコーチ、リザーブメンバーなども含めると
1チーム20人くらいになってしまいます。
今は、野球もそうですが、この大所帯があまり好まれないようです。
100年以上にわたって五輪から消えた競技となっている「綱引き」ですが、
日本綱引連盟は今もオリンピック競技復活に向けて頑張っているようです。
私もオリンピックで国を背負っての本気の綱引き、見てみたいですねー。
最後に、綱引きでは「オーエス、オーエス!」と独特の掛け声で綱を
引きますよね?
オーエスって、何の意味なんでしょうか?
このかけ声の語源については英語説とフランス語説があるようです。
英語説では〝ALL OUT EFFORT(全力を尽くす)〟が「オーエス」
になったと言われています。
またフランス語説では、明治時代に外国人との交流を兼ねた運動会で〝引け・
巻き上げろ〟の意味でもある「OH HISSE(オーイス)」と外国人が
言ったところ、日本人には「オーエス」と聞こえ、綱引きのかけ声に定着した
と言われています。
どうもフランス語説の方が有力なようですよ。