手付金の金額は、いくら？

手付金の相場について

不動産の売買契約時に買主から売主へ支払われる手付金ですが、この手付金を

いくら用意すればいいのかわからないという方が結構多くいらっしゃいます。

売買金額の２０％が手付金と思われている方もいるようです。

なぜそう思ってしまうのかをご説明します。

売主　不動産会社　　買主　個人の場合

手付金の額は売買目的となる不動産代金の20％が上限となります。

これは、宅地建物取引業法で、「宅地建物取引業者は、みずから売主となる宅地または

建物の売買契約の締結に際して、代金の額の十分の二をこえる額の手附を受領すること

ができない。」という決まりがあるからです。
 
これにより20％を超える部分は手付金としては無効となります。

売主　個人　　買主　不動産会社の場合

手付金の額に上限はありません。

20％を超えていても超えた部分が無効とならず、手付金全体が有効となります。

売主　個人　　買主　個人の場合

手付金の額は基本的に制限を受けることはありません。

因みに、売主、買主とも不動産業者の場合も手付金の制限はありません。

つまり、業者が売主の場合のみ、手付金の上限があるということですね？

これは手付金が高額であると、買主としては手付を放棄して売買契約を解除することが

難しくなり、売買契約の拘束力が不当に高くなってしまうために

一般消費者保護の面から上限が定められているということです。

前置きが長くなってしまいましたが、手付金の上限がないとは言え、業者売主で

ない場合の売買契約では、特別な事情がない限り、通常は売買金額の

５％から１０％くらいが相場と言えるのではないでしょうか？

また、業者売主でも売買金額の２０％は、あくまでも上限ということに過ぎませんから

その金額については、売主との交渉次第ということになります。