浜松市 若者の人口減少が与える不動産への影響 その2
人口減少よりも世帯数の変化に注目
不動産市場の予測は、不可能?
浜松の不動産は、どうなる?
前回の不動産ブログで、若者の人口流出が続いているという記事を挙げました。
人口減少の予測から、住宅や土地、さらに賃貸住宅の需要は今後減るのではないか、と
その影響を懸念する人も多いようです。
単純に人口が減っていくのだから、不動産はその分必要なくなるのでは
ないかと思われるかも知れません。
浜松市の平成23年の人口総数は、818,375人。
令和3年の人口総数は、799,966人と減少しています。
しかし、これを世帯数で見ると平成23年は、318,213世帯ですが、
令和3年は、345,073世帯と逆に27,000世帯近く増加しているのです。
これは、世帯数が増えた要因のひとつとして、高齢者が昔のように自分の子供の家族と
一緒に住まなくなっていることが挙げられます。
単独世帯、つまり一人暮らしが増えているとも言えます。
2030年には、世帯数の約 4 割が単独世帯となり、特に高齢の単独世帯は全国で
796 万世帯(単独世帯の 39.3%)に達し、夫婦と子供からなるファミリー世帯は
約 2 割まで低下するという予測もあります。
今後の不動産賃貸市場では、3LDK,4LDKといった大きな部屋より時代のニーズに
合った間取りが求められるかも知れませんが、住居は大体世帯ごとに必要に
なりますので、賃貸市場、不動産投資への影響が急激に出てくるとは考えにくいと
思います。
また生産人口である若者の人口流出が続けば、土地を購入して住宅を建てるとか
建売住宅を購入するという住宅市場には短期的に影響が出てくるかも知れません。
しかし、これから5年後、10年後の予測は非常に困難になって来ています。
と言いますのも、統計予想的な数字だけでしたら、ある程度の予測は可能かも
知れませんが、今後の10年間というのは、テクノロジーの大幅な進化によって
私たちのライフスタイルも大きく変わり、そしてそれが不動産にどう影響する
のかを予想するのは、非常に困難だと思われるからです。
10年前を振り返っても、携帯電話が今のようなカメラやあらゆるコンピューター機能を
備えることを予想できたでしょうか?
現在もコロナ禍でリモートワークが増えたことによる都心集中からの回帰はすでに
始まっています。これも、ここ2~3年での変化です。
今後起こるだろうと言われているIoTやAI、ロボットや自動走行車などによる
大きな社会の変革で、どんな世の中になっていくのでしょう?
近いうちに記事にしようと思ってる3Dプリンターで作る家などは、
住宅の概念を根底から変えてしまうかも知れません。
例えば50万円くらいで住宅が、ほんの数日で出来てしまうなんて想像できますか?
特にこれから10年くらいの動きには、アンテナを高くし注意深く、社会の動きを
観ていくしかないように思えます。