敬称の順位って?
敬称にも順位があった?
様の使い分け
殿は、目下の者への敬称?
敬称とは、人に対して敬意を示すために氏名や職名に添えることばです。
英語のMr., Mrs., Missにあたり、「様」「殿」「氏」「兄」「嬢」「翁」「夫人」
「関」「丈」「先生」「閣下」など多くの敬称があります。
特に、「様」と最近はあまり使われませんが「殿」の使い分けには注意が必要です。
調べてみますと、「殿」は元来地名などに付いて、その地にある邸宅の尊称として
用いられていましたが、転じてそこに住む人のことを表すようになったということです。
「様」は、もともと体言に付き、その方位の意を表していましたが、「殿」の敬意の
低下にともなって、室町時代ごろから新たに高い敬意を表す敬称として使われるように
なったということです。
江戸時代初めの日本語学書『ロドリゲス日本大文典』は、そのころに使われていた
「殿」「様」「公」「老」の4種類の敬称を比較し、その敬意の順を示しています。
それによれば、もっとも敬意の高いものは「様」で、以下「公」「殿」「老」の順で
あったそうです。
このことからも、「殿」については「官庁などの公けの場や、書面などでの形式的なもの
また下位の者への軽い敬称として使用する」ということになりました。
つまり、「殿」はビジネスなど一般においては、目下の者への軽い敬称として
使われるのが通常であり、目上の人間や社外の人に対して使うことは、
マナーとしては間違いであると言えます。
やはり、「様」を使っておけば無難だと言えますね?
ところで、この「様」には3種類の「様」があるというのをご存知でしたか?
いわゆる永様、次様、水様の3様と言われるもので、
自分よりも最上級に目上の方に使う「様」は、
「樣」、「様」の右下が永久の永
自分の上司や先輩に使う「様」は、
「檨」、「様」の右下が次
同僚や友人などに使う「様」は、
一般的に使用されている「様」、「様」の右下が水
こうして見てみると日本語は本当に奥が深くむずかしいですねー?