借地料・地代の相場って?
地代の相場価格とは?
その調査方法は?
地代の相場を調べるのはむずかしい
地代・借地料の相場を知りたい方で、『地代・借地料の相場は、固定資産税の何倍が
正しいのだろうか?』と思ったことはありませんか?
その答えとしては、地代・借地料の相場は、税制度によって変わるものではなく、
本来、土地の価値や地価推移、個々の借地契約によって決まるものと言えます。
一概に、固定資産税の○倍として決まるものではありません。
ネット上では、固定資産税の3倍とかいう説も出ていますが、これは、法人税法に
おいて非営利法人の住宅貸付けという行為が収益事業であるかどうかについて
判断基準をもうけているものです。
非営利法人には、宗教法人のお寺などが該当します。
お寺は一般的に多くの借地を所有している場合が多いものです。
その判断基準は、地代・借地料の金額が固定資産税等の3倍以上かどうかと
なっています。
すなわち、この法律は、固定資産税等の3倍が収益事業の最低ラインだと言っているの
です。
つまり固定資産税等の3倍未満の地代は、収益事業として認めていないということに
なります。
おそらく、固定資産税の3倍が地代の相場だという説は、これを根拠にしているものと
思われます。
しかし、これはあくまでも目安であり、しかもこの法律でも3倍が最低ラインだと
しているだけですので、実際には4~5倍やそれ以上ということもあり得るわけです。
土地の利用状況や契約内容、不動産のある地域によっても、変わって来ます。
都心部と地方では、地代も大きく変わるのが普通です。
浜松市内であっても、地代の相場はバラバラです。ある程度町によって相場が
形成されていることもありますが、これも一概に言えるものではありません。
地主さんとの関係や借地期間の長短もあり、地代の相場というものは我々業者に
取っても本当にむずかしいものです。
土地売買の相場(坪単価)であれば、成約事例や販売事例を集めたり、路線価や
公示価格、固定資産税評価など公的な数字を基に計算することも可能です。
しかし、借地の場合は、地代が公表されることがないため実際の事例を集めたり、
近くの土地賃貸借契約の内容を調べるということが非常に困難なのが現実です。
可能な限り、近い地域にお住まいの地主や借地人などに地代金額を聞くことが
出来ればある程度の相場がわかるとは思いますが、友人でもない方に
「お宅の支払っている地代はいくらなの?」なんて中々聞けないものですよ。(笑)
長年、その地域密着でやっている不動産業者に尋ねるという方法が一番良いかも
しれません。
あとは不動産鑑定士を使うという手もありますが、費用を考えると現実的では
ありません。
ですので、結局、固定資産税の〇倍という目安になってしまうのかも知れませんね?
私の感覚では、浜松市内の地代の相場は、固定資産税額の4倍~6倍?くらいの
間が多い感じがします。
これも、あくまで経験上の私の主観であり答えではありませんから誤解なく。(笑)