「三つ指」って、どの指?
本来の三つ指の意味は?
三つ指とは?
三つ指ついては、丁寧なお辞儀ではない?
「三つ指をついて挨拶をする」なんてことは、ほとんど無くなりかけている昨今です。
ちょっと高級な旅館に泊まった時、女将さんが挨拶に来られた時くらいでしょうか?
さて、考えてみますとこの三つ指というのは、どの指を指すのでしょう?
調べてみますと、もともと、武士が挨拶をする時に用いた三つ指というのは、
親指・薬指・小指
をついていたそうです。
人差し指と中指を浮かせることで、頭を下げている時に後方から襲撃されても、
刀を取って守ることができたからだと言います。
それが、現代の辞書には、三つ指とは、親指・人差し指・中指の3本の指をついて
丁寧に礼をすることと書かれています。
更に、テレビなどでよく見かけるのは、人差し指・中指・薬指を膝の前の床について
軽めのお辞儀をしますね?
どうも正式(?)には、辞書に載っている親指・人差し指・中指ということに
なるのでしょうか?
お辞儀の仕方には「真」「行」「草」の3通りがあるそうですよ。
「真」のお辞儀は、 両手を膝の前に下ろし掌を全部畳に付けます 。感じとしては
重い感じで重要な所、正式のイメージです
「行」のお辞儀は、手の指の第二関節から先が畳に付くまで下げます。
一般的・普通の挨拶のイメージです。
「草」のお辞儀は、指先を膝の前の畳に付けて、上体を軽く前に下げます。
一番軽いものです。
三つ指はこのうち「行」に相当しますので普通の挨拶になるそうです。
ですので、行儀作法の先生の中には、三つ指をついての挨拶は心のこもったお礼や
お詫びの際は絶対にやってはいけないと言っている方もいらっしゃいます。
武家のしきたりを今に伝えるお作法の流派、小笠原流では「最もお行儀が悪いお辞儀」
ともされているようです。
茶道でも、舞でも、三つ指をついて深々とお辞儀をする仕草は存在しません。
深いお辞儀をするときは、膝の前で手をハの字に置き、全ての指、または手の平全体を
床につけ頭を下げるということになるそうですよ。