世界最古の企業は?
世界一長寿の企業は、日本にあり
なぜ日本に長寿企業が多いのか?
東京商工リサーチによりますと、日本には創業100年を超える長寿企業が
2万社以上もあるそうです。
更に2012年に韓国銀行が発表した報告書「日本企業の長寿の秘密と啓示」によると
日本には、創業200年を超える企業が3146社あり、世界最多となっている
そうです。(そのうちの7社はなんと1000年以上の歴史があるそうです。)
200年を超える歴史を持つ企業は、ヨーロッパにも多く、ドイツ837社、
オランダ222社、フランスには196社が存在します。
おもしろいのは、4000年以上の歴史をもつ中国には、150年以上の歴史を
持つ企業が、わずか5社だけだとか。
欧米企業の平均寿命が40年に対して、中国は7~8年だといいます。
ここに今に繋がる日本と中国の違いが出ているように思えます。
以下レポートを抜粋しますと
日本の家族経営企業の多くは「終身雇用制」と「年功序列制」といった特徴を持ち、
血縁を超えて継承者を選定する。
家族経営企業は往々にして婿を取り、養子とすることで財産が分散しないようにし、
血縁関係がなくても後を継げるようになっている。
また、目先の利益を追わずに細く長く経営するという理念を持っているため、
日本の家族経営企業には多角経営が少ない。
さらに、100年という歳月をかけて特定の領域に注力し信頼を勝ち取っているため、
この信頼を最も貴重な財産として、企業リスクに対抗できる力を高めている。
誠実な経営に加え、徹底した職人気質、さらに保守的な企業経営などが
日本企業の長寿の秘訣となっている。
対して、中国の家族企業は、均等分割制の継承方法、会長や社長が一手に握る
人事システム、社員の極めて低い忠誠度が
相対的に見劣りしてしまう。
なぜ中国には長寿企業が存在しないのか?一企業として、創業者が苦労して立ち上げ、
困難を克服してきたところに大きな差はない。
いかに次世代に引き継ぎ発展させるかがが最大の挑戦なのである。
ということだそうですよ。
さて、いよいよ世界最古の企業TOP3です。
第1位 金剛組 (大阪市) 創業578年
578年間続いているのではありません。創業したのが578年です。
当時、日本は飛鳥時代。聖徳太子(!)が四天王寺を建てるために
百済から招いた宮大工・金剛重光によって創業されたのが金剛組です。
2005年まで金剛一族で経営していたというから驚きです。
代々、四天王寺のお抱え大工として寺社建築を中心に手がけ、江戸城・大阪城の
修復にも関わっています。
しかし利益を度外視して品質にこだわる職人気質がたたって、2006年には経営破綻。
現在は高松建設のグループ会社となって1400年以上続く技術を継承しています。
第2位 池坊華道会 (京都市) 創業587年
第3位 西山温泉 慶雲館 (山梨県南巨摩郡) 創業705年
なんと世界最古の企業TOP3は、すべて日本企業でした。
見習いたいものですね。