戸籍のルーツは?
戸籍制度は、いつから始まった?
戸籍制度のある国は?
「いつどこで生まれたか、親は誰なのか、独身なのか、既婚なのか、子供は何人
いるのか」というような身分上重要な事項が時間的順序に従って生まれてから
死ぬまで記載されているのが戸籍です。
世界の国々の中で、戸籍制度を導入している国は日本以外では台湾と中国の
2か国のみだそうです。
2007年までは韓国でも日本のような戸籍制度が用いられていましたが、2008年の
元旦に廃止されています。
中国の戸籍制度の場合は、農村戸籍と都市戸籍とに分けられていたりとちょっと特殊性も
あり、農村部では戸籍のない人も大勢いるといいますから、そういう意味では
日本と台湾の2カ国だけと言えるかも知れません。
では、この戸籍制度は、いつ頃から日本にあるのでしょうか?
私の調べでは、最も古い戸籍は、日本書紀に記録がある名籍(なのふだ)と呼ばれ
ていたものです。
これは6世紀中頃、現在の戸籍のような全ての人を対象としたものではなく、
渡来人(海外からわたってきた人)等の記録をするための対象とした限定的なもの
だったようです。
645年、「大化の改新」で戸籍が制度化され、670年に「庚午年籍(こうごねんじゃく)
と呼ばれる制度が作られました。
この庚午年籍が大化の改新以後、日本で最初につくられた全国的な戸籍とされています。
庚午年籍の主な機能は身分・氏性を確定する台帳のようなもので、徴兵のために
利用する目的もあったそうです。
その後、690年に「庚寅年藉(こういんねんじゃく)」という、また別の戸籍制度が
作られています。これは6年ごとに作成された全国的な戸籍制度でした。
当時の人民支配のために、家族構成や身分を記載していたものだそうです。
現代の戸籍は、(1)明治5年式戸籍から始まり、(2)明治19式戸籍、(3)明治31年式戸籍、
(4)大正4年式戸籍、(5)現行戸籍、(6)コンピュータ化戸籍(浜松市では平成11年)と
続いています。
相続が発生した時などに目にする戸籍ですが、自分の親のルーツを知ってびっくり
したなんてこともありますよー。